解剖学・生理学の学び方
整体師になるためには、解剖学・生理学を学ぶことが必要不可欠。
そうお考えの方が、大半ではないでしょうか。
もちろん、それは間違いではありません。
解剖学・生理学の知識はたいへんに重要です。
しかし、学び方に注意せねばなりません。
まず、解剖学や生理学の本を、片っ端から読む。
そのような学び方はお勧めしません。
興味があるならそれでもいいですが、大概は難しくて嫌になってしまいます。
せっかく得た知識も、定着しません。
私がお勧めする学び方。
それは、施術経験を積みながら学ぶことです。
施術経験を積む中で、さまざまな症状や痛みと遭遇します。
施術において大切なのは、“見立て”です。
見立てとは、症状や痛みの原因を推測することです。
それができなければ、本来は施術や指導ができません。
見立てをするために、解剖学や生理学の知識が必要になります。
最初のうちは、当たり前のことながら、知識が乏しいです。
見立ては、経験を積まねばできるようにはなりません。
では、どうするか。
初回は、講座でお伝えしている「基幹操法」の施術にとどめます。
お客さまには、次のように伝えます。
「今回はまず、全身の緊張を取りましょう。それで身体がどう反応するか、変化するか。次回、それを確認した上で、原因をさらに究明し、施術法を検討したいと思います」
そして、初回が終わった後に、自分で調べます。
そのお客さまの症状や痛みの原因が何であるのかを、考え抜くのです。
良質で安価な参考図書が、たくさん販売されています。
その気になれば、お金をかけずとも、インターネットでいくらでも調べられます。
具体的な症状に即して調べた知識は、自分の血肉になります。
その積み重ねで、知識が豊富になっていきます。
以下、お勧めの書籍を2冊、ご紹介しておきます。
読み物としてたいへん面白いので、片っ端から読んでもよい勉強になります。
いずれにしても、楽しみながら学ぶこと。
それが、いちばんです。
学ぶことが楽しみになり、学べば学ぶほど実力がつき、人さまから喜ばれる。
整体師の仕事は、本当に素晴らしいと思います。
執筆者プロフィール
- 1960年、大阪生まれ。2008年、47歳の時に、突如、24年間勤務した会社を辞し、整体師に転身することを決意。多額の住宅ローンを抱え、当時高一と中二、二人の息子がいる身で脱サラし、未経験の仕事で起業するなど狂気の沙汰と、周囲の誰もが猛反対する。しかし、耳を貸さず、整体院の独立開業を断行。案の定、失敗、挫折、絶望の連続で、辛酸をなめ尽くすが、ぎりぎりのところで踏み止まる。修得した整体手技療法を基盤に、合氣道修行で得た心身修養の精髄を加味した「心整体法」を着想。病院で治らない慢性疾患や自律神経失調症専門の整体院という独自路線を歩み、自力で整体院経営を軌道にのせる。組織に依存せず、束縛されず、自分の良心や信念をいっさい曲げることなく、己の身一つでサラリーマン時代を大きく超える収入が得られることを証明する。その経験を生かし、脱サラ・起業に特化した整体塾を主宰。まったくの未経験者を「オンリーワンの整体師」に育てあげることについては、日本一の手腕を持つと自負する。これまでに200名以上を指導、50名を超える整体師を輩出する。現役の整体師を続けながら、大阪府枚方市、千葉県船橋市を拠点にして後進を育成。また、各地で一般の方に向けたセミナーや体験会を開催し、癒しの人間学「心整体法」を伝えている。
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