2015年 新年会&勉強会のご報告
1月11日(日)、12日(祝)、整体法講座の勉強会と新年会を兼ねて、合宿をいたしました。
その様子をご報告をいたします。
かなり長くなりますが、よろしければ、お読みください。
今回は、私共の整体法講座一門だけで合宿を行いました。
初めての試みでした。
実は、一昨年から昨年、多数の門下生が私のもとを離れて行きました。
ついて行けない、価値観や考え方が違い過ぎる、ここに身をおいても自分のためにならない等、理由は様々なようです。
その一方で、少数ですが、私に対する信頼を深めてくれる門下生もおります。
また、私の想いや志に共感してくれる、個性豊かな門下生たちも、新たに集まってくれました。
独立自営を開始し、立派に自立する者も増えて参りました。
このあたりで一門としてのあり方や歩むべき方向を明確にし、結束を高める必要性を強く感じるようになりました。
そのきっかけとするべく、勉強会と新年会を兼ねて、合宿を行った次第です。
今回は、10名の有志が集まってくれました。
東京や静岡、長野などの遠方からも駆けつけてくれました。
合宿の場所として選んだのは、昨年、大豆の自然栽培でお世話になった「空華の森」さんです。
空華の森は、兵庫県丹波市山南町にあります。
ここに移住して、新たな生活を営んでおられるご夫妻の姿も、門下生のみなさんにぜひ参考にしてもらいたいと考え、無理をお願いして、お世話になることにいたしました。
上の写真は、合宿の時のものではありません。
昨年、大豆の自然栽培ワークショップをした時の空華の森です。
ちなみに農作業にいそしんでいるのは、村地友寛先生です。
さて、11日(日)午後1時に空華の森に集合し、和室で勉強会を開始しました。
まず手始めに、二日間を通じておこなうワークの説明と準備をしました。
このワークは、“プラスのストロークを与える”というものです。
二日間にわたり、参加者がお互いにそれぞれのよいところを発見し、それをメモに書き、シートに貼りつけるという作業をします。
なおこのワークは、友人であるプロコーチの横萩泰志さんと山崎恵美子さんからアドバイスをいただき、森 亜紀子先生指導のもと、行いました。
勉強会、最初のプログラムは、ラフターヨガのワークショップです。
講師は、空華の森の今井真理子さんにお願いしました。
ラフターヨガとは、別名“笑いヨガ”と言います。
笑いとヨガの呼吸法を組み合わせたエクササイズであり、笑うことで多くの酸素を自然に体に取り入れ、心身共にすっきり元気になることができるというものです。
真理子さんは、かつてご自身の深刻な不調を、このラフターヨガで解消されたそうです。
そんな真理子さんのワークショップは、本当に素晴らしいものでした。
ラフターヨガ、私も初体験でしたが、心底楽しかったです。
1時間少々でしたが、じんわり汗をかきました。
そして、終わった後は、気分爽快でスッキリしました。
笑いがいかに健康維持や増進に大切か、改めて実感をいたしました。
ぜひ整体の仕事に生かしたいと思います。
真理子さん、貴重な経験をさせていただき、たいへんありがとうございました。
さて、今回は、初めての試みとして、門下生たちに講義をお願いすることにしました。
お互いに助け合い、支え合い、教え合い、学び合う。
ぜひそれを実践していただきたく、そのきっかけになればという想いがありました。
そのようなわけで、まずは門下生である村地友寛先生に講義をお願いいたしました。
テーマは「ゼロから始めるウェブマーケティング」です。
村地先生は、昨年の4月に京都市で「無痛整体 ながれ堂」を開業しました。
ホームページを立ち上げ、新規集客を狙うものの、思うような効果が上がらない。
当然、経営も伸びない。
そこで村地先生は、ウェブマーケティングを徹底して勉強されました。
その甲斐あって、昨年終盤からぐんぐん経営が伸びました。
今回の講義は、そんな彼が自力で掴んできたエッセンスを私たちに伝えてくれました。
素晴らしい内容でした。
サラリーマンだった彼が不調を抱えて、私の整体院を訪ねて来たのが、一昨年の2月。
その翌々月の4月に入門。
昨年の今頃は、レンタルオフィスを借りて、細々と施術をしていました。
それから考えると、別人のような成長ぶりです。
また、村地先生は、お金を稼ぐことを目的とはしていません。
もちろん、結果としての対価はいただくし、金額目標はもって当たり前です。
しかし、彼が新規集客にこれほどまでに注力するのは、お金儲けとは違う目的があります。
彼の目的は「自分たちの整体法を知ってもらうこと」です。
私たちの整体法は、深刻な心身の不調に悩む人の大きな手助けになる。
彼は、それを身をもって実感しています。
だからこそ、もっとたくさんの人に、この事実を知って欲しい。
それが、必死にウェブマーケティングを学ぶ、彼の強い想いだと思います。
講義の内容もさることながら、村地先生の成長ぶりを見れたこと。
それが、本当に嬉しかったです。
▼村地友寛先生「無痛整体 ながれ堂」ホームページ
http://nagaredou.com/
次の講義は、東京の吉瀬なつ紀先生にお願いをしました。
テーマは「整体、私の場合」です。
なつ紀先生が幼少の頃から抱えてきた、さまざまな心身の不調。
それらをどうとらえ、どう向き合ってきたか。
どのようにして整体に出逢い、取り組み、不調と折り合いをつけてきたか。
そして、いまどのような想いで自分のサロンを立ち上げ、運営をしているのか。
じっくりと語ってくださいました。
間違いなく言えるのは、いま、なつ紀先生にしかできないサロンを運営していること。
なつ紀先生にしか伝えられないことを、伝えていること。
そして、それができていることに、心から幸せを感じていること。
それが伝わってきて、本当に嬉しく感じました。
整体院のカタチは、いろいろあります。
特に私たちは、他にはない“いのちの学校”としての整体院を標榜しています。
自らが一灯として輝くこと。
そして、他と争うことのないオンリーワンの整体院を目指すこと。
それができないと、今後、この厳しい業界で生き残ることはできないでしょう。
なつ紀先生は、確実に自分の道を見つけ、歩んでいます。
時として、その歩みは遅く思われるかも知れませんし、遠回りもあることでしょう。
しかし、そうやって見つけてこそ、真の生き方にたどりつけるのです。
今回の講義では、それがよく理解できました。
村地先生、なつ紀先生、素晴らしい講義を本当にありがとうございました。
さて、たっぷり学んだ後は、お楽しみ。
全員で、近くの「薬草薬樹公園」へ入浴に出かけました。
お風呂で温まった後は、新年会です。
季節の野菜を中心とした、真理子さんの心のこもった手料理の数々。
本当に、美味しかったです。
ゆったりとくつろぎ、じっくりと語り合える、素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
普段はできないようは話も、たくさんできたことと思います。
想いと志でつながる仲間との語らいは、本当に楽しく、時間があっと言う間に過ぎます。
みなさんを拝見していて、感心したこと。
それは、全員が個性的でありながら、いたずらに自己主張をする人が一人もいないことです。
「相互に、信頼、尊重、感謝、思いやりの気持ちをもって接し、付き合うこと」
人間関係の基本とも言うべきことが、全員、高い次元で、かつ自然にできているのです。
本当に素晴らしい仲間が集ってくれたと、つくづく思いました。
さて、翌朝、丹波市は雪でした。
悪天候は心配ですが、日本の冬らしい景色に、心癒される思いがいたしました。
明け方は激しく降っていましたが、少し晴れ間ものぞいて参りました。
それにしても、田園風景は美しい。
朝食も、真理子さんが心のこもった手料理を準備してくださいました。
これまた、本当に美味しかったです。
真理子さんの“おもてなしの心”には、いつも感服するばかりです。
12日(祝)、最初の講義は、森 亜紀子先生にお願いをしました。
テーマは「消化器のしくみとはたらきについて」です。
普段の講座ではできない、消化器についての詳しい話をしていただきました。
また、お腹の触診について、解説をしていただきました。
症状の見立てをしたり、治癒に導く上で、大いに役立つことでしょう。
その後、私より「意識を使った施術」についての講義をいたしました。
ただ、先の講義延長のため、30分足らずしか時間がなく、十分な説明ができませんでした。
今後、何らかのカタチで補えるようにいたします。
空華の森、今井さんご夫妻にも入っていただき、集合写真を撮影。
今回の合宿の会場として、これ以上ふさわしい場所は考えられないと、無理をお願いし、空華の森を利用させていただき、本当にありがとうございました。
お二方のご理解とご協力を得たからこそ、心の通う最高の合宿ができたと、参加者一同、心より感謝いたしております。
以下は、二日間のワークで出来上がったシートです。
心のこもった、とても嬉しい言葉の数々が、たくさん散りばめられています。
みなさんに、お土産としてお持ち帰りいただきました。
施術をする上で、お客さま(クライアントさん)にプラスのストロークを与えることは、治癒効果向上につながります。
今回のワークで気付いたことを、ぜひ日常に生かしていただきたいと思います。
さて、みなさまのおかげで、この二日間、とても楽しく、充実した時間を過ごせました。
参加者の誰もが、きっと同じように感じていたことでしょう。
かつて、私の師である故 村松幸彦先生は、よく次のように申しておりました。
「押し付けない、縛らない」
価値観の押し付けをしたり、規則や損得勘定で縛らない。
想いと志を共有しながら、自律・自立した個人がゆるやかに、かつ強固につながる。
そして、お互いに認め合い、理解し合い、助け合い、支え合い、教え合い、学び合い、磨き合い、高め合う。
師も、きっとそんな人間関係を構築したかったのだと思います。
講座が、そのような理想的なコミュニティに育ちつつあることを、今回の合宿で実感いたしました。
師が成し得なかった夢である「日本一の整体学校を作る」ことに、一歩近付けました。
1月は、師の命日がある月でもあります。
師が何を伝えたかったのか、以下、その一端を示すブログ記事をご紹介いたします。
困難な時代だからこそ考えてみる(1)
困難な時代だからこそ考えてみる(2)
また、私が会社員時代から一貫して目指して来た「創発」。
それが、現実的なカタチになって参りました。
“創発(そうはつ、英語:emergence)とは、部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、全体として現れることである。局所的な複数の相互作用が複雑に組織化することで、個別の要素の振る舞いからは予測できないようなシステムが構成される。(Wikipediaより引用)”
性別も、年齢も、住む地域も、これまでの職業も異なる。
しかし、自らのいのちを精一杯輝かせ、それによって真に他者の役に立ち、社会に貢献したいという想いと志は、みな同じです。
そんな仲間が集い、本当に素晴らしい時間を過ごすことができました。
私の想いをくんで参加してくれた門下生のみなさんには、心から感謝いたします。
おかげさまで、日本唯一の“生き方を学ぶ整体塾”として大きく飛躍する一年のスタートを切るにふさわしい、素晴らしい勉強会と新年会になりました。
本当に、ありがとうございました。
規模や名声ではなく、質で“日本一の整体学校”となるよう、ますます精進いたします。
それには、門下生のみなさんの存在と協力が欠かせません。
決して簡単な道ではなく、逆風吹きすさぶ中ではありますが、共に歩みたいと思います。
何とぞこれからも、よろしくお願いいたします。
初夏には、また別の場所で合宿をしたいと思います。
楽しみにしていてください。
そして、オマケ。
今井さんからご紹介いただき、お昼を食べに行った「ねじき蕎麦」さん。
これまた、とても美味しかったです。
最後に―――
ご覧になった読者のみなさま、いかがでしたでしょうか。
一般的に想像される整体の勉強会とは、かなり趣を異にするとお感じかと思います。
整体技術の講義がないのを、不思議に思う人が多いでしょう。
技術は、とても大切です。
しかし、いちばん大切なものは、他にあります。
それは心であり、人としての品性です。
このふたつが欠如したまま、やたら技術を振り回しても、危険なだけです。
そして残念なことに、そんな者が多いのが、この業界です。
心や品性を磨き、育むのはとても面倒であり、時間がかかります。
真正面から自分に向き合う、勇気も必要です。
だから、ほとんどの者は避けて通ったり、きれいごととして片付けてしまいます。
あるいは、口先だけの者もたくさんいます。
そんな者に限り、技術に逃げます。
技術で何とかしようと、躍起になるのです。
一時的、短期的には、それでうまくいくかも知れません。
しかし、必ず頭打ちになります。
そしてまた、新たな技術を求めて、さまよい続けるのです。
整体師として生きていくには、何がいちばん大切か。
私は、身をもってそれを実感しています。
だからこそ、“生き方を学ぶ整体塾”を標榜しているのです。
何か感じることがおありなら、ぜひご連絡ください。
もし、共にこの道を歩むことができたなら、たいへん嬉しく思います。
心あるあなたからのご連絡を心待ちにしております。
執筆者プロフィール
- 1960年、大阪生まれ。2008年、47歳の時に、突如、24年間勤務した会社を辞し、整体師に転身することを決意。多額の住宅ローンを抱え、当時高一と中二、二人の息子がいる身で脱サラし、未経験の仕事で起業するなど狂気の沙汰と、周囲の誰もが猛反対する。しかし、耳を貸さず、整体院の独立開業を断行。案の定、失敗、挫折、絶望の連続で、辛酸をなめ尽くすが、ぎりぎりのところで踏み止まる。修得した整体手技療法を基盤に、合氣道修行で得た心身修養の精髄を加味した「心整体法」を着想。病院で治らない慢性疾患や自律神経失調症専門の整体院という独自路線を歩み、自力で整体院経営を軌道にのせる。組織に依存せず、束縛されず、自分の良心や信念をいっさい曲げることなく、己の身一つでサラリーマン時代を大きく超える収入が得られることを証明する。その経験を生かし、脱サラ・起業に特化した整体塾を主宰。まったくの未経験者を「オンリーワンの整体師」に育てあげることについては、日本一の手腕を持つと自負する。これまでに200名以上を指導、50名を超える整体師を輩出する。現役の整体師を続けながら、大阪府枚方市、千葉県船橋市を拠点にして後進を育成。また、各地で一般の方に向けたセミナーや体験会を開催し、癒しの人間学「心整体法」を伝えている。
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