夫の転職(→整体師)について
ネット上で見つけたご質問に回答をいたします。
夫の転職(→整体師)について
初めて質問します、28歳のパート主婦(結婚一年、子なし)です。
先日夫(34歳)から、転職を考えていると相談を受けました。
今の夫の職業は放送関係の技術職で、中間管理職の立場です。
仕事柄時間は不規則で、電車のない時間に出社、退社もよくあります。
休みも不定で、忙しい月には月2、3回ほどしか休めない時もあります。
立場上上から下から板挟みの状態で、最近は特に精神的に参っているようです。
年収は500万ほどで、私もパートをしているのでお金の面では生活に不自由はありません。もともと夫は腰が悪く、長年整体に通っており、整体の仕事に興味を持っていたようでした。
結婚を機に、体力勝負であと10年できればいい今の仕事を続けるべきか改めて考え始め、子供やら家やらのことが現実的になってきた今、転職について真剣に考え出してきたようです。
私も結婚前は同じ職に就いていたので、仕事の辛さ、時間の不規則さ、待遇の悪さはとても理解しています。
家族との時間を大切にしたいと言っている夫の気持ちはわかるので、転職自体に反対はしていないのですが、転職した際の今の職場への対応、再就職したいと言っている「整体師」のお仕事のこと、資格取得までの道のり(学校選択や費用、時間など)、資格を取ってもこのご時世就職先があるかどうか、わからないことだらけで不安がたくさんです。もし同じような立場のかた、経験をお持ちの方などいらしたら、ご意見をぜひお願いいたします。
長文乱文失礼いたしました。
※教えて!gooより転載
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6001173.html
西田からの回答
ご主人、奥さま、両方のお気持ち、よくわかります。
奥さまとしては、反対はしないし、むしろ応援したいけど、心配で仕方がない…
そんなところではないでしょうか。
まず、最初にお伝えしておきたいのは、整体師に資格はないということです。
世間一般で資格と呼ばれているものは、民間認定です。
つまり、整体学校やセミナーのプログラムを修了した証明に過ぎず、就職などに際しては、ほとんど何の効力もありません。
次に、整体と言えども、いろいろあります。
大きくは「リラクゼーション系」と「治療系」に分かれます。
現在、世間一般に存在する整体学校やスクールの大半で教えているのは、リラクゼーション系の整体です。
治療系を名乗っているところもありますが、内実はリラクゼーション系が多いです。
就職先を斡旋しているような学校は、ほぼ間違いなくリラクゼーション系です。
また、卒業生が開業している整体院やサロンを調べてください。
○○分△△△△円と表示しているところは、ほぼ間違いなくリラクゼーション系です。
お断りしておきますが、リラクゼーション系が悪いということではありません。
そうではなく、リラクゼーション系の整体院は競合が多いため、いろんな意味で間違いなく苦労をしますし、将来性があるとは思えないというのが私の意見です。
また、整体といえども、押したり揉んだり、マッサージ紛いの施術が大半です。
その場合、施術に力と時間を要するため、体力的にきついです。
施術内容や施術相手にもよりますが、1日に5~6人に施術をするのが限界です。
整体師に転身して働く場合、大きく分けて、
1)勤務する
2)独立自営する
の二つがあります。
文面から察すると、ご主人は勤務することをお考えのようですね。
勤務する場合、施術と接客に徹することができます。
経営は、自分ではしなくて済みます。
収入は、固定給と歩合給がありますが、最初からある程度の定収入が見込めます。
ただし、概して給料は安いです。
勤務先はリラクゼーション系の整体院やサロンが多く、前述の通り、近年この類の店が激増しているため、価格競争に陥っているからです。
勤務の場合、すべて勤務先の都合に合わせねばならず、自由はほとんどありません。
整体師とはいえ、実質はサラリーマンです(もしくはアルバイト)。
たとえ「店長」などの役職がついたとしても、しょせんはサラリーマンです。
将来的に雇用が約束されるわけではありませんし、収入もそのうち頭打ちになります。
もちろん勤務先によっては、上記のようなことがあてはまらない場合もあるでしょうから、大勢の方からお話を聞いた結果としてのひとつ参考意見とお考えください。
勤務をされるなら、よくお店を吟味してください。
いちばん確かなのは、その店で働いている人の話をよく聴くことです。
同じ転職するなら、私は治療系で独立自営することを強くお勧めいたします。
独立開業する場合は、施術から経営まで、すべて一人でやらねばなりません。
そのため、たくさんのことを学ぶ必要があります。
また、定収入は見込めません。
特に初期は固定客もなく、経営が安定するまでは、時間がかかりますし、苦労をします。
しかし、100%自分の自由であり、自分の責任です。
自分に合った手技を選べるし、自分が理想とする整体院やサロンを作ることができます。
そして、収入は自分次第であり、頑張れば、好きなだけ稼ぐことができます。
何よりも、これから強く求められる仕事です。
独立開業は、とてもハードルが高そうに思われます。
確かにたいへんですが、やる気があれば、何とかなるものです。
経験も、年齢も、関係ありません。
私は、47歳で転職し、独立開業しました。
私の門下生でも、50歳を超えてから転職した者が、月商100万円以上を稼いでいます。
20歳代で、月商100万円を稼ぐ者もいます。
なぜ、それが可能なのか。
それは、整体には大きな需要と可能性があるからです。
やり方さえ間違えなければ、誰でも、一定以上の収入を得ることができます。
だから、本気でやるなら、就職ではなく、独立開業をお勧めいたします。
執筆者プロフィール
- 1960年、大阪生まれ。2008年、47歳の時に、突如、24年間勤務した会社を辞し、整体師に転身することを決意。多額の住宅ローンを抱え、当時高一と中二、二人の息子がいる身で脱サラし、未経験の仕事で起業するなど狂気の沙汰と、周囲の誰もが猛反対する。しかし、耳を貸さず、整体院の独立開業を断行。案の定、失敗、挫折、絶望の連続で、辛酸をなめ尽くすが、ぎりぎりのところで踏み止まる。修得した整体手技療法を基盤に、合氣道修行で得た心身修養の精髄を加味した「心整体法」を着想。病院で治らない慢性疾患や自律神経失調症専門の整体院という独自路線を歩み、自力で整体院経営を軌道にのせる。組織に依存せず、束縛されず、自分の良心や信念をいっさい曲げることなく、己の身一つでサラリーマン時代を大きく超える収入が得られることを証明する。その経験を生かし、脱サラ・起業に特化した整体塾を主宰。まったくの未経験者を「オンリーワンの整体師」に育てあげることについては、日本一の手腕を持つと自負する。これまでに200名以上を指導、50名を超える整体師を輩出する。現役の整体師を続けながら、大阪府枚方市、千葉県船橋市を拠点にして後進を育成。また、各地で一般の方に向けたセミナーや体験会を開催し、癒しの人間学「心整体法」を伝えている。
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