2021年10月入門/2023年9月「心整体法・起業講座/実践コース」修了

「整体を学んだのも整体師になったのも、西田先生と出会ったから」

自分にしかやれないことがある、それをやらないのは、自分や社会を裏切ることだと思うようになり、サラリーマンを辞めました。――― 岩野 祥子

「心整体ほしあかり」のご紹介
対話を大事にしています。心と体はひとつながり。話すだけで「ゆるみました」と言われることもあります。体にしみついた、あるいは体が頑固に手放さないような疲れ、よどみ、緊張、ストレスを静かに解き放ちます。

本当はやりたかったことや、こうありたいという状態にいつの間にか近づいていく。しっかりと自分の足で立ち、自分の人生を自分の判断で歩んでいくようになる。そのような状態を目指します。

心と体をゆるめながら、ひとりひとりの歩み、そして大切にしている思いに、全身全霊で伴走させていただきます。

【住所】
630-2301 奈良県 奈良市月ヶ瀬石打
【連絡先】
080-4805-2939
【ホームページURL】
https://salon-hoshiakari.jimdofree.com/

お店を見る

一問一答

なぜ整体の仕事をしようと思ったのか、講座を受講してみてどうだったか等を、奈良県奈良市の岩野 祥子先生に述べていただきました。
※2024年12月31日執筆

これまでの人生について

これまで、どのような人生を歩んでいましたか?生きる上で感じていたこと、思っていたこと、考えていたこと。あるいは、悩んだり、苦しんだり、疑問を持ったり、問題を感じていたこと。好きなこと、嫌いなこと、得意なこと、苦手なことなど、自由に述べてください。仕事をしていた方は、もし差し支えなければ、これまでどのような仕事をしていたのかも述べてください。

サラリーマンを10年ほどやっていました。その前とその間に2回、南極観測隊として南極に1年2カ月ずつ滞在し、仕事をしました。人生を振り返ると、前半は男っぽい環境に身を置くことが多かったです。

両親が教師で、共働きの、経済的には恵まれた家庭で育ちました。叱られることを極端に怖いと感じる性格だったので、表面的にはいい子を演じていたように思います。多感な年頃に、母が精神的に不安定だったりストレスフルだったりして、安心して話したり甘えた記憶があまりありません。何を言っても「違う」から始まる返事が返ってきた時期もあって、次第に話すことをやめました。群れるより一人を好み、相談するより自分で解決する方法を身に着けました。

将来の夢や希望は抱けず、早く人生が終わらないかなあと思うことは何度かありました。その場をやり過ごすために、勉強とかスポーツとか、目の前のことに猛烈に取り組むので成績は良かったし、スキーの国体選手に選ばれるなど、傍目にはすごい結果も出しました。達成感はあっても幸福感は乏しくて、ゆとりや遊びのない人生だったと思います。

サラリーマンとして勤めたのがアウトドアメーカーのモンベルでした。一匹狼的なところがあって、未知の世界に踏み込むことにあまり躊躇がないためか、創業者の思いつきを形にする仕事を何度かさせてもらいました。2011年に東日本大震災が起きたとき、やろうとしていたプロジェクトが推進できなくなり、急遽、被災地支援の業務にあたることになりました。それがきっかけで、宮城県に通うことになります。

泥と瓦礫の光景と、平穏な日常を何度も行き来し、同じ時に同じ国に起きていることだと受け入れるのに時間がかかりました。生きることについて、いのちについて、自分に与えられた使命について、深く考えるようになっていきました。次第に自分に与えられたミッションのようなものを感じはじめます。

人の夢を手伝うこと、与えられた仕事をこなすことに人生の時間を費やしている場合ではないのではないか。自分にしかやれないことがある、それをやらないのは、自分や社会を裏切ることだと思うようになり、サラリーマンを辞めました。

その後、半年間の模索期を経て、農産物の生産と流通を営む会社とご縁をいただきます。経営を手伝ってほしいと言われて合流したのですが、決断し実行する際にいちいち許可を求める自分がいました。自立したいと踏み出したものの、サラリーマン的思考が深く身についてしまっていることが、情けなくもあり、悲しくもありました。思考方法も脱サラするのに3年ほどかかったように思います。

その間にパートナーができ、子どもが生まれました。母親になったことで、まるでOSがWindowsからMacintoshに変わったくらいの変化が自分に起きました。男性的であった生き方から180度方向転換し、女性性にあふれ始めます。命が次の命を産み落とす奇跡を体験し、いのちを育み未来へつなげていく役を担えることへの感謝が沸きました。それまでの男性的でロジカルな思考が、女性的で予測不可能でカオスな、より自然に近いあり方にシフトしていきました。

整体、整体師について

整体や整体師は、あまり一般的ではない存在であり、仕事です。あなたはどういうきっかけで、整体や整体師という仕事に興味を持ったのですか?これまで、どのように整体に関わってきましたか?整体師とはどのような仕事だと認識していましたか?また、起業や開業をするならいろんな仕事がありますが、その中でなぜ整体を仕事に選ぼうと思ったのかを教えてください。

これまでの人生で、整体師になろうとは考えたことは一度もありませんでした。整体を学んだのも整体師になったのも、西田先生と出会ったから、の一言に尽きます。

スポーツ選手時代、整体に通っていたことはありました。そこでは電気を当ててもらったり、曲げ伸ばしたり、力をかけて押してもらったりなどの治療を受けました。整体といえばそういうイメージを抱いていました。

心身楽々堂・整体塾について

どのようなきっかけや経緯で、心身楽々堂・整体塾の存在を知りましたか?また、数多くの整体学校やスクールなどがある中で、なぜ本整体塾を選んだのですか?学びを開始するまでに、本整体塾に対して、どのようなイメージや期待を持っていましたか?また、実際に受講してみて、どのような場所だと感じていますか?

子どもが乳児から幼児に上がるタイミングと、コロナの流行・マスク社会がかぶりました。3月31日までは強制されなかったマスクが、4月1日、年少組に上がった途端、強制されるようになりました。言われるがまま、マスクを着用させ、替えのマスクを持たせました。まだ鼻が垂れるような年頃の子どもたちです。

1週間様子を見た結果、1日2枚のマスクに何の意味があるのだろう?むしろ不衛生なのではないか?体が発達する時期に自由に呼吸できない環境、互いの顔を見られない環境が、その先どういう影響を及ぼすのだろう?など、疑問と不安が一気に押し寄せました。

その頃、パートナーが西田先生の施術を受けに通っており、マスクのことなら西田先生が独自の考えを発信されているので、「一度話を聞きに行ったら」と薦めてくれました。そうして西田先生に会いに行ったのが、心身楽々堂・整体塾を知ったきっかけです。

心身楽々堂で学ぼうと思ったのは、西田先生から「治さない整体師」の説明を聞き、施術家が相手を治すのではなく、あくまでクライアントさんご本人の力(自然治癒力)によって改善していくことを助ける施術であるという点に魅力を感じたからです。

ちょうどその1年ほど前から心理学を学んでいました。理論と実践を通して、「相手は変えられない。変えられるのは自分のみ」という、心理学の基本中の基本を実感していました。西田先生が実践する整体は、この心理学の基本を、体に触れる手技により体現できるとすればなんて素晴らしいのだろうと思いました。

学んだばかりの心理カウンセリングで仕事を始めることも考えましたが、基本的に人との関わりは苦手でしたし、自分の内面もまだ整っていない状態で、カウンセラーとしてやっていく自信はありませんでした。でも、体を動かすことは得意だし、スポーツ選手時代に選手同士でマッサージをすることもあって、体に触れる感覚の方が親しみがありました。

心を通してではなく、体を通して、結果同じことを狙えるのであれば、ぜひこの施術を身につけたい、そのように思って、心身楽々堂・整体塾で学ぶことを決めました。

一年間学んでみて

一年間、整体塾で学んだ総括をしてください。総括するにあたっては、講義の内容や課題、その中で学んだことや気づいたこと、特に印象に残ったこと、自分の心や生き方の変化、周囲の人たち(講師、仲間、家族、友人・知人、お客様など)との関係や想いなど、様々な面から眺めてみてください。他の整体学校やスクールへ通った経験がある場合は、それらと比較してどうだったかも述べていただけるとありがたいです。

わたしは「実践コース」という、その時新たに作られたコースで二年間学びました。実践、すなわち、実際にお客様に施術をする経験を開業までに十分に積むことを念頭に作られたコースです。

内容的には6ヵ月ひとくくりで、基礎2回、応用4回の1セットを4回繰り返す流れでした。1クール目は、体の仕組みやこの手技の歴史など、知ること為すことすべてが初めてで、何を聞いてもわくわくしたのを覚えています。

わたしが学んだ時期はコロナ騒ぎの真っただ中だったので、西田先生がオンラインでの指導を試みていた時期でした。正式入門は2021年10月でしたが、学ぶことを決めた6月から入門までの4カ月間、フライングで整体塾に通っていました。画面越しの他の研修生に、施術を受けた感覚や施術をする上で生じる疑問などをどんな小さなことでも伝えようとしたことが、今思うと双方にとってよかったと思います。

これを書いている今(2024年12月)で、お客様に対して施術を始めて3年ほど経ちます。施術する側も受ける側も、感覚に敏感になり言語化すればするほど変化につながると実感しています。その意味で、オンライン受講生と共に学んだことで、感覚のみならず言語化する力も鍛えられた気がします。

正式入門の段階で、九州から通ってくる同期にも恵まれました。その方がすでにいくつかの事業をしていて、集客に関する技術も、毎月実践してくる施術回数もすごかったのがとてもありがたかったです。追いつけ追い越せで常に刺激をいただきました。その方が作ったチラシを真似て手書きチラシを作ったりもしました。

まずは1,000回施術することを目指し、マルシェに出たり、整体とは関係のないセミナーに参加した際にも、親しくなった人にその場で施術をさせてもらうなど、積極的に練習しました。横になる広さがなくても、立っていても座っていても施術できるのが、この整体のいいところだと思います。

とにかく機会があれば施術する、短時間でもやる、それを繰り返していったら、たった3分の施術でも相手に変化が起きたり、正座以外のどんな姿勢もつらかった人が翌週には普通に寝られるようになったりしました。ちょっとの刺激でも、体はしっかり反応し良くなっていくことを徐々に確信し、この整体のすばらしさと人間の体への信頼がどんどん増していきました。

毎月の講座開講のたびに、1ヶ月間の施術回数、経験したこと、疑問に思ったことなどを報告し合います。一緒に学ぶ他の研修生たちと、ひとつひとつの事例に対して真剣に考え、共感・交流していけたことは、自分の施術に確信が持てない時期を進みつづける上で、すごく励みになりました。

現在とこれからについて

本整体塾で学んだことを活かし、現在どのような取り組みをしていますか?もしくは、今後どのような取り組みをしたいと考えていますか?将来、このようにしたい、このようになりたいなどの夢や希望、ビジョンや具体的な計画などがあれば、述べてください。

わたしは現在、自分の整体院を持たずに、レンタルスペースなど、場所を借りて施術を行っています。研修生時代からの継続で、心身楽々堂でも月1回施術をしていて、リピーターのお客様が月いちのメンテナンスで利用してくださっています。

その時々のつながりや流れで場所を変えながら、現在は、奈良市と名張市のレンタルスペースで月2回ずつくらい、施術を行っています。住まいの近くでは60代以上の方の訪問施術をすることが多いです。0歳児、1歳児など、小さなお子さんを持つお母さんのところへ訪問施術に行くこともあります。子どもを抱えてどこへも行けない中、家に来てもらって体のメンテナンスと子育て話をできるのは本当にありがたかったと感想をいただきました。

整体を受けに来られた方に対して、心理学で学んだことを日常的に実践できるのはとてもうれしいです。体の不調というよりは精神的不安定、たとえば、うつ、休職、自分がしたいことがわからない、生き方を変えたい、というようような人も一定の割合で訪れます。そういう人とは長期的なお付き合いになることが多く、何度も会って話し、体をゆるめていくうちに本来の自分に出会っていかれます。整理され、落ち着きを取り戻し、自分にやさしくなり、自信を持って次のステージへ踏み出される姿を見られることは、セラピストという仕事の醍醐味です。

これからの夢としては、ひとつは自分のサロンを持ちたいです。もう一つは、いつか、後進を育てる段階に進めたらいいなと思います。

これから学ぶ人に向けて

次の二種類の方に向けて、アドバイスやコメントをお願いいたします。1)これから本整体塾に入門し、起業講座で学ぼうとしている人(=新規門下生)、2)整体を学ぶ場所(整体学校やスクール)を探している、あるいは比較検討している人。

1)新規研修生へ

等身大で、本気で、本音で

整体塾の行動指針です。この姿勢で学ばれるのがいいと思います。思っていることは言う。ごまかさない。ありのままでいる。尊重と信頼を大切にする。学ぶ場づくりに主体者として関わる。

完璧な人は誰もいません。師匠とて完璧ではない。お客様にならないこと。必要なことは受け取りつつ、自分からも与えていく。そのような関わり方で、奇跡の出会いと、あっという間に過ぎていく時間を、価値あるものにしてください。

2)学ぶ場所を探している方へ

その場所が自分にとって違和感がないかどうか、行ってみて、話してみて、体験してみてください。必要なら何度か訪れ、納得の上で選ぶのが良いと思います。資格、認知度、実績あたりのキーワードが気になる方は、別の整体塾を探すのがいいと思います。

自分が無理をせずにいられること、それを受け入れてもらえること。等身大で修行に励み、切磋琢磨しながらそれぞれの目標に向かう。最低限の型を学ぶが、切り拓いていく道は人それぞれ。

起業、開業は自分の意志で行うものです。西田先生が伝えてくださる整体手技および経営論はフランチャイズ的ではありません。きっちりとしたフレーム、このやり方を真似すればあなたも絶対開業できます、みたいな型を手に入れたい人も、もしかすると別の整体スクールがいいかもしれません。個性を生かしながら自分なりのやり方を創り出したい人に、心身楽々堂・整体塾はお薦めです。

学ぶ期間はあっという間ですが、それ以降のことを考えたとき、修了生同士の交流、師匠への相談など、それぞれがそれぞれであることを尊重しながら関わり合い続けられる場を、修了後も西田先生が積極的に作ってくださいます。そのことがどれほどありがたいか、修了して1年が経過した今、実感しています。

講師よりひとこと

主幹講師 西田より

まずは「修了生の声」をご提出いただき、たいへんありがとうございます。時間をかけて、自分に向き合いつつ、内容を考え、推敲を重ねて執筆されたのだろうと想像し、さっちゃん(=岩野 祥子先生の愛称)らしいなと感じながら、嬉しく拝読いたしました。

さっちゃんに初めて出会ったのは、2021年5月、心身楽々堂で開催したイベントの場だったと記憶しています。当時「コロナ禍」と呼ばれる騒動が、日本のみならず全世界を席巻し、人や社会がどんどん異常な方向へ暴走していた時期でした。濃厚接触を避けられない整体という仕事とどう折り合いをつけるのか、私自身が大いに悩み、迷っていた時期でもありました。

サラリーマンを辞める時に、「今後の人生、絶対に自分に嘘をつかない」と誓った私は、おかしいものはおかしいと主張し、私たちの自由を奪いかねない理不尽な習慣や同調圧力には断固従わないと覚悟を決め、SNSなどで情報発信を続けていました。そして、たとえ少数であっても、理解し合い、想いを分かち合い、尊重し合える仲間を探し、共に歩んで行こう考え、将来的な指導者育成を念頭に置いた『実践コース』を企画しました。それに真っ先に応えてくれたのが、さっちゃんでした。

個性的な整体塾門下生の中でも、競技スキーの国体選手に選ばれたり、南極観測隊として二度も南極を訪問したり、義援隊として被災地での活動に励むという特異なキャリアを持つさっちゃんでしたが、初対面の彼女は、うっすらとモヤがかかったような印象を受けました。その後、彼女と対話を重ねるうちに、生き辛かった過去の自分を許せていないのではないかと感じました。でも、月を追い、学びを深め、多くの人との交流を重ねるごとに、モヤが晴れ、本来の彼女の強烈な個性が輝きだしました。

おそらくは、私が主張する整体の極意「ゆるす、ゆるむ、ゆだねる」を自ら実践し、自発的に変容し、自己成長を実感したのではないかと想像します。それは私にとって、この上なく嬉しいことであり、自分の事業に確信を深める絶好の経験となりました。「人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える しかも一瞬早すぎず一瞬遅すぎない時に」という、教育者・哲学者である森信三師の言葉がありますが、さっちゃんとは、まさにそういうご縁だったと心から感謝しています。

さっちゃん。出会ってくれて、共に学んでくれて、本当にありがとう。いよいよ時代と社会が大きく動き出しました。しかし、どんな時代になろうと、拠り所になるのは自分であることは変わりありません。これからも、成長を求める仲間を求めて、この道を共に歩んでいければとても嬉しく思います。どうかよろしくお願いいたします。

ご質問、ご相談は、お気軽にどうぞ。072-813-8223受付時間 10:00-17:00 [ 日・月除く ]

メールで問い合わせる

「心整体法」入門書無料進呈

本整体塾でお伝えしている「心整体法」。他にはない、旧くて新しい整体の思想と実践を解説した整体読本「掌ひとつの革命」を無料で差し上げています。メールアドレスだけを登録していただければ、すぐPDFデータが無料でダウンロードできます。